Q.10 夫が非協力的で、検査に行ってくれません。すぐ機嫌が悪くなって話し合いもできません。
治療に対する二人の気持ちに温度差があるのですね。
不妊検査は女性だけでなく、男性の検査も欠かせませんが、検査に行きたがらない男性は多いようです。
話し合いもできないとのこと。
二人の問題なのに、自分ばかりが一生懸命になっているようで、孤独感に襲われたり、思い通りにことが進んでいかない歯がゆさもあるでしょう。
不妊の問題は「夫婦がよく話し合って」と言われますが、性に関することに触れるなど、非常にデリケートな問題を含むので、実際はとても難しいのです。
夫からは話が出ず、いつも自分から不妊の話題を切り出すのはとてもエネルギーが要りますね。
男性が検査を渋る理由として考えられるものの一つが、「妊娠させる力があるのが優れた男性」というような男らしさの神話の強いことが挙げられます。
ですから、男性側の心理として、「自分に原因があったらどうしよう。検査に行くのが怖い。検査に抵抗感を持ちやすい」と言えるのです。
また、女性側にはどうしても年齢的なタイムリミットへの焦りがあるものですが、男性にはいくつになっても大丈夫というような、生殖能力に対する考え方のズレがある場合が多いようです。
夫はなぜ、すぐ機嫌が悪くなってしまうのか、知りたいですね。
「なぜ、どうして?」と言われると責められているように感じてしまうので、
「検査に行きたがらないのには、あなたなりの理由があるのでしょうね」などの言葉で、自分の気持ちをちょっと横において尋ねてみてはいかがでしょうか。
今までのコミュニケーションのしかたでは無理だと感じたら、少し方針を変えてこちらが工夫することも必要かもしれません。その上で、二人で丁寧に話し合っていけると良いですね。